チーム運営について IoTシステム開発事業
【リーダーの頭の中】

チーム運営について IoTシステム開発事業  【リーダーの頭の中】

たまごとじvol.88 2022年9月号より

━ 所属とお名前をお願いします。
IoTシステム開発事業の藤本です。
━ チーム運営において気を付けていることは?
個人の主観ではなくみんなの意見の中でバランスをとることに一番気を遣います。少しでも多くの視点から考えて判断するように心がけていますね。
視点が多くないと独りよがりな判断になりかねません。
広い視野を持つことで、悪い部分を除いたり、最善の組み合わせを選択したりする行動が感情に左右されずできるようになると思っています。
━ 「判断」のポイントは?
ゴールと、ゴールへの道筋がハッキリしている場合、時間や効率を考えた上でチームに合ったものを選びます。
最終的に大きな差が出ないのであれば、メンバーの「したい」「したくない」の感情も含めて判断します。ただ、ゴールが見えないものの決断はしないタイプです。
「とりあえずやってみよう」「やってみて考えよう」というのはあまり好きじゃないですね。そういう時は、ゴールとそのための道筋が見えるようにまず調べます。
━ メンバーに伝えたいことは?
やりたいことを考え、そのやりたいことに対してプロフェッショナルになってほしい!好きなことはみんな違うということが当たり前ですが、それを強みにまで鍛えてほしいです。
どんな方向であれ、尖った人は宝と思っています。
━ チームのモチベーションを上げるには?
モチベーションには興味と成功体験が大切だと思っています。
仕事って、いやいややっていたら成果は出にくいものだし、興味があって好きなものであればモチベーションにつながりますよね。
その興味づくりのために未来像を示すことがリーダーの仕事です。
━ 成功体験を得るには?
成功体験のために必要なのは失敗です。
成功を目指している中で万全を期した失敗は、悔しく感じると同時に考え抜いた人しか気付けない新しい視野という発見もあります。
本人や上司が謝って済む失敗は私もよくありますし、じゃんじゃんしてもらって構いません。
━ メンバーの失敗に対してどう行動する?
基本的には本人にどうにかさせたいと思っています。失敗したときにどう対応するかも含めて、セルフマネジメントしてほしいです。
サポートの準備はしておきますが、その上で見守るスタンスです。
━ セルフマネジメントについて教えて?
前の職場で、責任を集約し管理(監視)に重きを置いたマネジメントをしていたことがありました。しかし時間を使って監視しても、数値が見えるだけで具体的に何が出来るわけでもなく成長が見えない結果となりました。
東洋電装では、責任を可能な限り分散し、セルフマネジメントを促すようにしています。
具体的な取り組みとして、案件の担当者を工程によってチェンジしていく仕組みがあります。個人判断も含めてできるだけ見守りますね。その判断をした背景や選択肢を報告してもらいますが、その際に不足などがあれば是正のフィードバックをしています。
完全犯罪を期待しています!
━ 今後の目標は?
IoT 事業にはベンチャー的な製品や発想が求められています。
でも実際は基盤のある会社という環境にいる。もっと危機感を持って進めないと、ほかのベンチャーとは戦えません。
チームのみんなが、危機感を持っておかないといけないと思っています。
また、丸一日何を喋ってもいい打ち合わせを開催したいと計画しています。困っていることや、案件の報告では話せないようなことを喋れる会をまず四半期に1回くらいのペースから始めるのが目標です。
仕事を抜きにした人間味の部分を知りたいし、私を含めない場でのコミュニケーションの活性化につながればと思います。
エンジニアの技術的な疑問は私では解決できないので、あくまでメンバー同士でのコミュニケーションが広がるように、日頃から会話の表に立ちすぎないことは気を付けています。