チーム運営について 制御盤システム事業
【リーダーの頭の中】
たまごとじvol.89 2022年10月号より
- ━ 所属とお名前をお願いします。
- 制御盤システム事業の越智です。
- ━ 目指しているチームの姿
- メンバーそれぞれの役割や得意不得意を理解して、お互いにカバーし合えるチームが理想です。「みんなで」というチームの意識は重要だと思っています。
また失敗→成功→挑戦→失敗のサイクルが回っている状態でありたいと思っています。制御盤事業は製品を製造して品質を保証するというビジネスモデルから、「失敗」=「不具合」「やってはいけないこと」「怖い」というイメージを持っている人が多いです。
しかし失敗がないと成功もありません。チーム内での失敗を責めずに成功体験へ繋げ、さらに次の挑戦をする、という成長のサイクルが回っていることが理想ですね。
もちろん不具合( 失敗) を流出させない努力は必要です!!
1つのオーダーをバスケチームに例えると
- ポイントガード・・・設計
- センター・・・検査
- ウィング・・・購買・製造・パートナー
- マネージャー・・・営業
- 監督・・・チームリーダー
- ━ チームの課題
- 数値や時間への意識が低いところがあるので、タイムイズマネーの意識をもっと高めていく必要があります。それはシステムも活用しながら変えていっているところです。
また「チームで仕事を完結させている」という意識が低いところも変えていきたいです。制御盤の業界は、何でもできるスーパーマンを欲しがる傾向がありますが、実際には仕事はチームで行います。
チームとしての意識を高めたら生産性も上がり、売り上げも上がります。制御盤はストックビジネスのようなビジネスモデルではないので売上を上げるには人的リソースが必要です。人が増えるとなると組織化が必要不可欠です。
- ━ チーム運営において心がけていること
- 一番大事なのはコミュニケーションだと思います。社内でも社外でも、うまくいっているエンジニアやオーダーはコミュニケーションがしっかりとれています。
ただ、リーダーとしてはたくさんコミュニケーションをとることだけが良いわけではなくタイミングが重要です。
例えばエンジニアが新しいことに挑戦しているタイミングでコミュニケーションをとり、私から何かアドバイスをしたとします。その場合の、私から教えられて学ぶプロセスと、その人が自分で考え失敗して学ぶプロセスでは、結果が同じでも得られるものが全然違います。放任とうほどではないですが、ある程度自分で考えてやってみてもらうことは大事です。
- ━ メンバーの育成について
- それぞれのフェーズがあるので、その人のフェーズにあった体験(失敗・成功)ができる環境づくりを意識していきたいです。失敗体験が大事といっても、その人のレベルに合ってない失敗では、土台がないため成長に繋がりません。ただ苦しい思いをするだけになってはいけないので、それぞれにあった育成への意識は大事にしています。
- ━ メンバーに伝えたいこと・聞きたいこと
- 客先も含めたチームとして仕事するために、視野を広く持ってほしいということは伝えています。
あとは「楽しくやろうや」ということ。我慢してやっていても生産性は上がらないですよね。楽しくない、やりがいがないのなら楽しくできる方法を一緒に考えていきたいです。それぞれの可能性を広げてあげたいと思っているので、今やっていることが楽しくない、こんなことがしたい、こういうことが好き、という想いがあれば教えてほしいです。
- ━ メンバーの失敗に対してどう行動する?
- 基本的には本人にどうにかさせたいと思っています。失敗したときにどう対応するかも含めて、セルフマネジメントしてほしいです。
サポートの準備はしておきますが、その上で見守るスタンスです。
- ━ 得意なこと・不得意なこと
- 物事をスムーズに進めて結果どうにかすること、いわゆるファシリテーションは得意かなと思っています。
また、エンジニアの経験でいうと、海外規格の認証の対応や、PLC、HMI、フィールドネットワークの設計が得意です。それらの知見と経験でリーダーとしてみんなの前で喋れていると思います。
不得意なことは、感情を出しすぎず冷静に話すことです。
無意識に相手を抑えつけるような言い方や、理詰めで追及してしまうことがあり、時々「あんな風に言うんじゃなかった」と落ち込んでいます。
あと直したいと思っているのは声が大きいこと(笑)
なんと可部事業所の小室の中で喋っている話の内容が外のみんなに一字一句聞こえるらしいです。シリアスな会話が漏れ聞こえて、「これは聞いていいのか?」とみんなをソワソワさせているようなので、気をつけないとと思っています……。
- ━ 越智リーダー個人の目標、やりたいこと
- 長く制御盤業界に身を置いてきたことで形作られたマインドを活かした新しいビジネスモデルを作っていきたいです。制御盤業界には全体を見る癖のようなものがあると思っています。制御盤一つの設計でもプラント全体を理解していないと最適なアウトプットができないからです。それはソリューションを展開する上でとても大事な部分で、その制御盤マインドを活かせる新しいビジネスモデルの構築をやりたいと思っています。東洋電装ではこういった新しい取り組みに挑戦できるし、ワクワクしています。