働き方改革の取り組み
長時間労働を見直すための制度
東洋電装は2017年に広島県の働き方改革企業コンサルティング事業で県内の5社に選出され、長時間労働の見直しやワークライフバランス支援といった課題にたいして新たに社内制度を取り入れました。
- 東洋電装の制度についてはこちらの記事をご覧ください
- ▷ 2018年に取り入れた東洋電装の新しい制度 【働き方改革】
東洋電装から始まった働き方改革はグループ5社への取り組みへと拡大し、更に制度化を進めている最中です。本記事では長時間労働の見直しにあたって設けられた3つの制度とその成果についてご紹介します。
広島県のコンサルティング事業参加によって見えた課題
2016年の東洋電装社員一人当たりの月平均残業時間は36.6時間。
長時間労働の削減に対する取り組みはノー残業デーの設定などを行ってましたが、事業拡大に伴い組織が急成長することに制度や環境整備が追い付かず、一部の社員へ負担がかかり長時間労働となるという状況が続いていました。
ヒアリングの調査結果
事業の期間で専門コンサルタントのワーキンエージェント様のコンサルティングによる実践支援を行っていただき、現状把握のためのアンケート調査とヒアリング調査が実施され、良い点と改善すべき点が洗い出されました。
2017年8月に行われた働き方改革キックオフの様子
グループワークにより社員が主体となって課題を洗い出しました。
- 良い点
- 社員の多くが
- 束縛されない現在の社風に働きがいを感じている
- 会社は仕事と育児の両立に理解があると感じている
- 健康管理・育児支援・若手活躍・能力開発など幅広いテーマに関心を持っている
- 改善すべき点
-
- 組織の拡大に制度や仕組みが追い付いていないと感じている
- マネージャー層が一般社員の仕事をカバーするため長時間労働に陥っている
- 長時間労働をしている人が「苦にならない」「定時退社はできないもの」と当たり前に思っている
特定の個人に業務を過度に依存していることによる職場の健康管理に問題を感じている人は多いものの、一般社員からのボトムアップ改革では時間を要するうえ、2017年前半の受注量増加や工程上の手戻りの増加などがあり、社員一人当たりの月平均残業時間は2時間増加(特定の部署では10時間増加)する事態に陥りました。
ここで長時間労働が続く社員への歯止めをかける仕組みがないことや、一番取り組みが必要なマネージャー層への共感不足を解決する必要がみえてきました。
そこで、長時間労働を見直すための制度の新設や属人化した業務改善などに重点を置き、社長自らも加わりマネージャー層が主体となってミドルアップダウンへ推進体制を見直し取り組むことで意思決定のスピードを高め改革を進展させました。
習慣化した長時間労働をやめさせたい制度の導入
長時間労働の見直しにあたって設けられた3つの制度をおさらい。
- 1920制度(退社促進制度)
- 間接部門の社員は19時、各事業に属する社員は20時までに退社を原則とするルール
- 早朝勤務制度
- 朝の5時から7時30分までに勤務した場合は、時間外手当を150%増しで支給する制度
- 勤務間インターバル制度
- 勤務終了後、次の勤務時間開始までに少なくとも10時間の継続した休息時間を取らなくてはいけないルール
1920制度で退社時間の設定をしたことで、効率的に業務を遂行できる仕組みを社員それぞれが検討し実施しました。
また早朝勤務制度を設け、業務後ではなく業務前に時間外業務をしやすい環境を整え、夜間対応や現場対応などでどうしても長時間労働になってしまう人に対しては勤務間インターバル制度により10時間の継続した休息時間を確保する仕組みを設定しました。
身も心も健康に働くためには意識改革も大切!
取り組み開始前、36.6時間だった社員一人当たりの月平均残業時間は、取り組みを開始した2017年には31.8時間(後期は29.7時間)、2年目の2018年には20.8時間と一定の成果は得られました。
2022年には、企業のひと月の平均残業時間22.2時間※を下回る、19.3時間となりました。
※ 参照:平均残業時間ランキング【94職種別】 今の仕事の残業は少ない?多い? |転職ならdoda(デューダ)
その他、2019年の労働基準法改正も相まって有給休暇取得率が向上してきたことや、年間休日数を取り組み前には隔週土曜出勤で104日だったところから2018年には月一土曜出勤とし115日、2023年には土曜日完全休日とし123日へと増加させたことも、長時間労働が習慣化した社員の意識改革にもつながりました。
結果、全国健康保険協会広島支部より令和4年度健康づくり優良事業所を5つ星で認定を受けることもできました。
- 東洋電装の健康経営への取り組みはこちらの記事をご覧ください
- ▷ ひろしま企業健康宣言認定事業所に認定
まとめ:長時間労働を見直すために東洋電装で取り組んだこと
以上のように一定の成果を見せている「働き方改革」の取り組み。
- 1:県の事業を活用した課題の洗い出し
- 社員全員が参加したキックオフで行なったグループワークにより、特定の社員への偏った長時間労働が浮き彫りになり、その他にもワークライフバランスの充実化させたいなど「働き方改革」に何を求めるのかが洗い出された
- 2:習慣化した長時間労働をやめさせたい制度の策定
- コンサルタントと長時間労働の多くなりがちなマネージャー層自らが主体となって制度の策定を進め、1920制度・早朝勤務制度・勤務間インターバル制度を含めた習慣化した長時間労働に歯止めを効かせる新しい仕組みを導入
- 3:新制度の実行と意識改革とその成果
- 退社時間や休息時間を確保するルールを定め、年間休日数の増加や年5回の有給休暇取得義務化といった環境から、長時間労働が「当たり前」ではないという認識へと変化しつつある
グループ5社となり従業員数も取り組み当初の倍近くに増加し急成長している東洋電装グループ。
まだまだ属人化した働き方の見直し「業務の見える化」を進めるなど、引き続き時代の変化にあった「働き方」を考え続けていきます。